青島太平洋マラソン完走記(2008年:交差点さん)

私は、せんちゃんと昨年に引き続き宮崎へ行ってきました。
それでは、66才コンビの珍道中の始まりー始まりー。
出発を3日後に控えた9日の夕方にせんちゃんに電話をする。
「風邪をひいてしんどい。行くのは行くけどあかん」と電話の向こうで年金亭さんよりひどいガラガラ声。(年金亭さんごめんなさい)
船の時間を尋ねると「去年と変わらへんやろう。押し迫ったら、また連絡するわ」と、実に大雑把な返事。
とりあえず、去年乗車した電車に一番近い時刻の電車を伝える。
11日午後8時。 明日は出発。 かなり押し迫ってると思うけれど、せんちゃんから連絡なし。
痺れを切らして、私の方から連絡する。
昨年とほぼ同じ時間の電車で最後尾に乗ることを確認する。
明日去年みたいなことが起こらないことを願いながら、自分の持ち物の確認をする。
まだ出発していないのに、こんなことで大丈夫なのかな?さあ、いよいよ出発です。
いい天気です。 家から彦根駅まで歩いて行くと、少し汗がにじんできました。
5時24分発の新快速に乗車。 草津駅に着くと少し緊張してきました。
昨年、千田さんからここで携帯電話がかかってきたんだっけ。
石山駅から指定の最後尾車両に、マスクをかけた千田さんが現れて、まずは、一安心。
大きな荷物を網棚に上げて、座席で談笑。 今年は余裕です。
ただ、千田さんの風邪は、あまり良くなさそう。
大阪駅から、昨年とルートを変えて「かもめフェリーターミナル」まで来たものの、ついた時刻は、ほとんど一緒。
乗船手続きを済ませると、タイミングよく乗船案内の放送。
ほとんど待つことなく、18時20分に乗船。 荷物を置いて、船内のレストランへ。
「準備中」の札がかかっているので、営業時間を確認したら18時30分から。
あと5分も待たずに済むから、このまま待っていようと並んでいたら、レストランの従業員が気を利かせて開けてくれたので、結果的には待つこともなく、一番に入る。
何でも一番はいいもんだ。 夕食はバイキングで、セルフサービス。
千田さんには座席に座ってもらっておいて、私が食事を取りに行くと、従業員が「おとりしましょう」「何をお入れしたらよろしいか」と尋ねてくれる。
私は「ありがとう。何でも食べる人ですから適当にお願いします」とお礼を言って好意に甘える。
自販機でロング缶のビールを購入。
無事に乗船できたことに乾杯!! おいしい夕食をいただいて、次は入浴。
千田さんは、サウナの中で腕ふり。 私は外からサウナの中の千田さんを観察。
キロ4分から4分半のスピードで走る時の腕ふり。 サウナから出ると水風呂へ。
そして、またサウナに入って腕ふり。 この繰り返しで3回。
千田さん曰く「まあ、5Kmくらい走れたやろ」
この人は、やはり、人じゃなく怪物。
風呂からあがって、焼酎のお湯割りで2人だけの2次会。
明日に不安(いやな予感)を持ちながら、22時20分就寝。 おやすみなさい。また明日。

ふっと眼が覚めたら6時少し前。
船はほとんど揺れることなく、よく眠れた。 せんちゃんは、まだ 寝ている。
昨年は、今頃の時間から甲板を50分ばかり散歩していましたね。
せんちゃんは、隣でよく寝ておられます。 風邪を治すのには十分な睡眠が一番。
起こさないように、もう一度寝る。
「お早うございます」という船内放送に起こされる。 時間は7時。 よく寝ました。
トイレに行ったり顔を洗ったりしていると、「そろそろ下船準備をしてください」という船内放送。
今年は、好奇の視線にさらされての散歩はしなくて済みそう。
港には昨年も世話になったK○さんの姿。
K○さんの車でK○邸に向かう途中のうどん屋でワカメうどんとおにぎりをご馳走になる。
少し寛いだあとせんちゃんの治療を受ける。 昼前から3人で7Kmほど走る。
K○さんは、ふくらはぎを痛めて走るのは2週間ぶりとのこと。
帰って、お風呂に入れてもらい、2時頃からちょっと遅めの昼食。
昨年も行ったラーメン屋で、おいしいラーメンをあてにビール。 これが、また旨い。
雨が降り出してきました。 昼食後、K○邸に帰って、せんちゃんは膝の裏に違和感があるというK○さんの治療。
受付と交流会に参加するためタクシーで出かける。 雨が本格的に降り出してきました。
おいしいご馳走とビールを、しこたまよばれてK○邸に。
帰ると、奥さんがビールと焼酎を準備。 今度は4人で酒盛り。 いつの間にか、11時が済んでいる。
明日は良い天気になるという天気予報が信じられないくらいの雨の勢い。

5時30分に目覚める。 雨は止んでいるようだ。 K○さんのふくらはぎの故障が気なって眠れず。
中間点までせんちゃんについていけば、後はK○さんが何とかしてくれると、気楽に考えていたことが悔やまれる。
しかし、今更じたばたしても始まらない。 せんちゃんは、よく寝ている様子。
6時に「朝ごはんの準備ができましたよ」の声で起床。 朝食をいただいて、7時前に出立。
やはり今年も道路は渋滞。 地の利を生かして、田んぼの抜け道を走って30分。
会場近くで車から降ろしてもらう。 後は、その車を奥さんが運転して中間点近くの駐車場に置いておくとのこと。K○さんがリタイアした時に乗るためだそうだ。
どうか、そんなことになりませんようにと心の中で手を合わす。
視覚障害者用のテントへ。 受付は前日に済ませているので、準備はほとんど出来ている。
トイレに時間を取られるも、スタート地点へ。 今年のフルマラソンの参加者数は7000人。
コースは昨年までと大幅に変更になり、市街地が中心のコースだそうだ。
スタート地点も昨年と少し違い長嶋茂雄が巨人の監督をしていた時に命名したという「サンマリンスタジアム」の外周道路。
ゼッケン番号を表示しているプラカードの位置に整列。
役員が特別の指示をしていないが、みんな自分のゼッケンの場所に並ぶ。
本来、これが本当なのでしょうね。 さあ、いよいよスタートです。
昨年は交通渋滞のために30分遅れのスタート。 今年も渋滞のために受付は時間を延長して、選手が到着するまで待つとの放送。
しかし、スタートは予定通り9時にスタート。
昨年と同じように、前半は私がせんちゃんのロープを持つ。
スタート地点まで1分40秒ほどのロスタイム。
運動公園内の道路を1.5Kmほど走って国道220号線へ。
片側2車線の広々とした走路を計算通りの走り。
5Kmのスプリットは、30分36秒。
ボランティアで参加している大勢の高校生の元気な応援に後押しされて宮崎の市街地へ。
10Km地点を58分21秒(27分45秒)で通過。 ( )内はラップタイム。
大淀川を渡ると、宮崎の目抜き通りの橘通りに入る。
がぜん、応援が多くなり、それに応えるのに忙しい。
橘通りから県庁前の道路に入ると、折り返してくるランナーとすれ違い、4車線全部がランナーで埋まり壮観。
再び、橘通りに出て、15Kmを1時間26分14秒(27分53秒)。
一の鳥居をくぐり宮崎神宮の前で折り返し、再度、県庁前を走ると20Km。
1時間54分13秒(27分59秒)。 市役所を右横に見て、大淀川にさしかかると中間点。
ここで、ロープをK○さんに渡す。 無事のチェンジ成功に胸をなでおろしサブ伴走となる。
再び220号線に戻る。 沿道の声援は少し少なくなるものの、大きな声で応援してくれる高校生の姿は、今まで以上に元気を与えてくれる。
25Kmを2時間22分17秒(28分05秒)。
エイドで貰ったみかんをせんちゃんとK○さんに手渡す。
せんちゃんは、風邪のせいもあったのか、むせてしまって苦しそう。
しかし、コースはゆるい下りが多いせいか少しペースは上がっている。
30Km地点を2時間49分37秒(27分20秒)で通過。
ゴールとなるサンマリンスタジアムを左前方に見ながら、国道220号線から運動公園道路に入る。
32Kmのキロ表示と、その奥にあるゴール地点を横目に見ながら、今度は、青島を目指して海岸線のトロピカルロードを走る。
35Km地点、3時間20分07秒(30分30秒)少し走ったところで青島を折り返し、ゴールに向かう東国原知事とすれ違う。
青島で折り返して、約あと5Km。 折り返した途端に向かい風。 海岸線だけに風はきつい。
波を楽しむサーファーが思いのほか大勢いる。
運動公園内の道路に入ったところで40Km。時間は3時間54分46秒(34分39秒)。
「えっ、運動公園に入ったのに、まだ2Kmもあるの?」と思ったけれど口には出さず、言葉を飲み込む。 4時間11分05秒(16分19秒)で3人とも無事にフィニッシュラインを踏む。
3人ともが十分な体調でない中で、よくゴールできたものだと、お互いの健闘を讃えあう。(ちょっと、大袈裟かな)

タイム的には、せんちゃんとしては満足していないようですが、風邪をひきながら、途中で止まることもなく完走するのですからタダ者でない。 怪物です。
視覚障害者用テントで更衣を済ます。 K○さんの知り合いの女性に、たまゆら温泉まで車で送ってもらう。
なんでも彼女は、今日のレースではリタイアし、リカバリーバス(収容車)に乗り、乗り物酔いで、ようやく気分が元に戻ったとこだとか。
を流しに入った温泉では、K○さんが脱衣場で、湯あたりのためか座り込んでしんどそう。
それでも、「お食事処」に入って生ビールでカンパーイ!!飲めば元気が出てくる。
薬よりもビールの方がよく効くみたい。 軽めに済ませて、県庁横の宮崎物産館まで10分ほど歩く。
お土産を買い、K○さんに見送られてタクシーで宮崎港へ。
途中、コンビニに寄って、船の中で飲むビールを購入。
タクシーを降りる時に、障害者割引を受けるため手帳を出そうとするが見つからない。
手帳の番号を言って割引を受け、フェリーの待合室で、リュックの中身を全部出し、探してみるが手帳は見つからない。
大切な手帳が無くなったら、これから後大変なことになる。
更衣テントのところで、忘れ物がないか確認をしたはずなのに。 せんちゃんは、「また、再発行してもらったらいいんやから」と平然とした表情。
乗船手続きをすると「確認のために手帳を見せてください」とのこと。
事情を話すと「まあ、確認したということにしておきましょう」と、理解を示してもらい午後6時に乗船。
大会で貰った弁当と家から持参のつまみをあてにビールをプシュー。
ビールが無くなれば、焼酎のお湯割りをグビグビ。
いつの間にか、午後10時が過ぎ、船内の灯りは薄くなっている。 走っている時間より飲んでいる時間の方が長い。 いつものことですか。